東日本大震災と〈復興〉の生活記録

2017年3月16日刊行!

吉原直樹/似田貝香門/松本行真=編

「東日本大震災」から6年。
被災者が望む「心の復興」は進んでいるのか・・・

近年の自然災害に向けての公的な復興計画は、被災地の原形復旧・復興を乗り越えて、
地域が自立的に発展していける「創造的復興」を目指している。
こうした構想が東日本大震災の現実的な過程でどのように実現し、どのように実現できていないのか……
甚大な被害から導きだされた教訓をもとに、来たるべき巨大複合災害に対する防災・減災・縮災の課題
と展望を論じた29 本の論考からその実像にせまる〈モノグラフ〉集、第2弾!

A5判・上製・780頁
定価:8,000 円+税
ISBN978-4-86617-027-5

 

目次

序 復興への途--さまざまな記録を介して 似田貝香門(東京大学名誉教授)

第Ⅰ部 さまざまな復興
「小文字の復興」のために 吉原直樹(大妻女子大学教授・東北大学名誉教授)
「東日本大震災と東北圏広域地方計画の見直し」のその後--
見直し中断の影響と国土形成計画の変容 野々山和宏(弓削商船高等専門学校准教授)
原発事故の被害構造--福島県中通り九市町村の母子の生活健康調査からの報告 成 元哲(中京大学教授)
復興の「ものさし」にみる宮城県内被災者の生活復興過程 佐藤翔輔(東北大学災害科学国際研究所助教)
釜石市唐丹の集落復興プロジェクト第一幕 神田 順(日本大学特任教授・東京大学名誉教授)
異なる立場から被災地の将来像を織り上げる--サードセクターからみる復興ガバナンスのありよう
菅野 拓(阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター研究員)
復興組織における組織間関係の変遷--復旧期から復興期を事例に 菅野瑛大/山岡徹(横浜国立大学大学院)
復興過程における市民会議の役割・機能の変遷 磯崎 匡(東北大学大学院)
巨大災害発生後における国家レベルの復興組織の評価枠組みの構築に向けて-- 国際事例による検証の試み
地引泰人(東北大学災害科学国際研究所助教)/井内加奈子(東北大学災害科学国際研究所准教授)

第Ⅱ部 復興とコミュニティ・メディア・ネットワーク
転機を迎えた楢葉町の仮設住宅自治会 松本行真(東北大学災害科学国際研究所准教授)
生活「選択」期を迎えた富岡町避難者と広域自治会の役割 松本行真
生活を支援することの困難さ--大槌町での五年間 新 雅史(学習院大学非常勤講師)
津波被災者と原発避難者の交流--いわき市薄磯団地自治会といわき・まごころ双葉会の事例 齊藤綾美(八戸学院大学准教授)
東日本大震災後に問われる地域防災のあり方--岩手県洋野町の事例 後藤一蔵(東北福祉大学兼任講師)
被災地の非営利組織で働く「第二世代」の生活史--活動と雇用のあいだを揺れ動くNPO 齊藤康則(東北学院大学准教授)
自主避難者の対話的交流と派生的ネットワーク--母子避難という経験の語りから 高橋雅也(埼玉大学准教授)
復興への燭光--会津会と「會空」をめぐる人びと 吉原直樹
避難者の食生活・寸描--浪江町出身三人の聞き書きより 佐藤真理子(福島県立若松商業高校教諭)
地域に開かれ、地域から開かれた臨時災害放送局--山元町「りんごラジオ」 松本早野香(大妻女子大学専任講師)
被災小学校から生まれる学校と地域の新しい連携の可能性
-- 被災児童を支える豊間アカデミー PTAからPTSAへ 瀬谷貢一(福島県立いわき総合高等学校教諭)

第Ⅲ部 復興支援と市民社会・ボランティア
〈災害時経済〉Disasters-Time Economy の連帯経済の試み--市民共同財の形成による現代的コモンズ論
似田貝香門
原子力災害の被災地における支援の可能性 川上直哉(仙台三番丁教会担任教師・「東北ヘルプ」事務局長)
被災地 釜石の住民活動--NEXT  KAMAISHIのケース・スタディ 大堀 研(東京大学社会科学研究所助教)
足湯ボランティアの聴いた「つぶやき」と被災者ケア 三井さよ(法政大学社会学部教授)
震災後の〈生きがいとしての農業〉に向けた支援の実践
-- 宮城県亘理郡亘理町「健康農業亘理いちご畑」を事例として 望月美希(東京大学大学院)
「支援の文化」の蓄積と継承--原発避難と新潟県 松井克浩(新潟大学人文学部教授)
被災経験からの防災教育--理科教育・論理的思考教育との融合への流れ 久利美和(東北大学災害科学国際研究所)
知識と復興支援 松平好人(江戸川大学准教授)
「実装」プロセスにおける安全・安心を決める論理と倫理 山田修司(東北大学大学院)

あとがき 吉原直樹・松本行真

 

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